— (A&B)超上流デライト設計手法および革新的生産・製造技術の研究開発 —

リアクティブ3Dプリンタによるテーラーメイドラバー製品の
設計生産と社会経済的な価値共創に関する研究開発

Innovative Design/Manufacturing Methodology of Tailor-made Rubber Products and Socio-Economic Value Co-Creation with Reactive 3D printer 時代を先取りするデライトな靴づくりで、神戸市のシューズ産業の国際競争力強化
詳細・最新情報はテーマ先ホームページから http://www.innov.kobe-u.ac.jp/sip/index.html
研究実施機関(再委託先、共同実施先含む)
神戸大学、兵庫県立工業技術センター、産業技術総合研究所、(株)神戸工業試験場、バンドー化学(株)、住友ゴム工業(株)、(株)アシックス、シバタ工業(株)、天満サブ化工(株)

背景

長時間、靴を履き続ける生活が一般化し、消費者にとって「シューズの履き心地」「いかにフィットしたシューズを入手するか」は、重要な関心事になっています。また、全体重を支える足元の重要性は日常生活ばかりでなく、病気からの回復、健康増進(市民ランナーなど)にも関わるようになっています。
本テーマではこうした社会的ニーズとともに、わが国におけるラバー工業の発祥地で、阪神淡路大震災までケミカルシューズの国内最大拠点であった神戸市のシューズ産業のよりいっそうの復活と国際競争力強化のために、靴づくりに新機軸を打ち出すことに取り組んでいます。

目標

  1. インタラクティブな設計手法とアジャイル生産システムの研究開発

    平成28年度末までに、アジャイル生産システムによるファーストループ(リードユーザー)からセカンドループ(準リードユーザー)に至る分析・設計手法の開発に取り組みます。また、システムの個人適合性カバー率の初期目標を達成する計画です。
    平成30年度末までに、サードループ(一般ユーザー)における設計技術の確立とデライトネス指標の策定に取り組みます。

  2. 素材と3Dプリンタの研究開発(図1)

    平成28年度末までに、3Dプリンタマシンの研究とプロトタイプの試作に取り組みます。
    平成30年度末までに、3Dプリンタマシンの2次試作に取り組みます。また、ポリウレタンラバー(アウターソール)、紫外線架橋合成ラバー(ミッドソール)、ジエン系ラバー(インナーソール)の素材開発とともに、初期製造時間目標の達成に取り組みます。

  3. 市場開発

    平成28年度末までに、他用途展開のための市場調査を行うとともに、準リードユーザー向けプロトタイプを試作する計画です。
    平成30年度末までに、価値共創プラットフォームを構築するとともに、他用途展開の可能性を探ります。また、準リードユーザー向け製品の製造、一般ユーザー向け部分テーラーメイド品の機能部品の成形を行う計画です。

(図1)3Dプリンタ研究試作機
(図1)3Dプリンタ研究試作機

実施内容

  1. ラバー製品(当面はシューズ)を対象とする価値共創を目指した設計生産システムの研究開発と生活革新

    ファーストループ(リードユーザー)におけるシステム開発の成果をセカンドループ(準リードユーザー)に適用し、更に分析⇒設計⇒運用のサイクルを回し、ライフスタイルの変化の実現を目指します。
    最後のサードループ(一般ユーザー)では、従来の市場分析では把握できない超デライト性を盛り込んだシューズの設計にこれらを反映するとともに、IoTベースのスマートファクトリを構築します(図2)
    ユーザーとプロデューサーが一緒に、新たな価値共創できる拠点(価値共創プラットフォーム)も設置します。

  2. リアクティブ3Dプリンタによるテーラーメイドラバー製品の設計生産技術の研究開発

    シューズのソール一体成形をターゲットに、2液混合インクジェットノズルのマイクロ反応場や光硬化剤含有ラバー 組成物を用いた3Dプリンタ成形技術を開発し、さらにソールへの一体埋め込み型の有機センサを試作します。
    その実現を可能とする世界初となるラバー素材と、同じく世界初のアジャイルな3Dプリンタ・プロトタイプマシンの開発を目指します。

(図2)スマートファクトリの基本仕様
(図2)スマートファクトリの基本仕様

世界初!加硫ゴム3Dプリンタ

詳細・最新情報はテーマ先ホームページから http://www.innov.kobe-u.ac.jp/sip/index.html