ツール/技術 活用の場

ー中堅・中小企業に有用なツール/技術を、産総研や地域の公設試に設ける活用の場に設置し開放ー

地域の産業や研究機関の強みをふまえ、8ヶ所の活用の場を設置

岩手大学/岩手県工業技術センター

岩手県にはかつて東洋一の硫黄鉱山と呼ばれた松尾鉱山があり、この資源活用を意図して岩手大学工学部応用化学科が設立された。そこで開発されたのが後に分子接合技術へと発展するトリアジンチオールである。岩手大学の「トリアジンチオール誘導体による分子接合技術」が有する非材料依存性、非接合条件依存性および非環境条件依存性によって、部品点数の少量化、工程の融合化などによる革新的なものづくりの提案が可能である。ここでは技術移転コンソーシアムを通じて実用化研究を実施し、地域の企業や自治体、大学などが集い組織的に課題解決に当たっている。岩手県外からの問い合わせも可能である。

設置ツール/技術名称 特徴
有機材を含む接着剤を使用しないので環境負荷が小さい、接着剤のはみ出しがないなどの利点に加え、基材破壊するほどの接着強度を実現。漆と反応し難い金属(ステンレス、チタン、錫など)との接合も可能。
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山形大学/株式会社ディライトマター

山形大学工学部ソフト&ウェットマター工学研究室では、教育機関や企業などと幅広く連携した新産業創出と、次世代のものづくりを支える若手の人材育成を展開するために、3Dゲルプリンタをはじめとする次世代ものづくり機器が設置されたグローカル・メイカーズ・プラットフォーム(GMP)を整備。山形大学発ベンチャーであるディライトマター社では、山形大学のゲル研究成果による産業創出を目的としており、ゲル材料開発、ディスペンサ-光硬化式3Dゲルプリンティングシステムを用いた3D造形、造形物評価までの一貫した造形サービスを提供。2018年4月に「やわらか3D共創コンソーシアム」を設立し、次世代のやわらかものづくりの産官学連携のプラットフォーム化を目指す運営を開始し、装置利用を推進する。6月に開所された「山形大学有機材料システム事業創出センター(YBSC)」には日本初上陸の新方式(FDMとMIMを組み合わせた) 3D金属プリンター2台を整備し、異種材料の融合への展開を図る。

設置ツール/技術名称 特徴
  • 臓器モデル、人体パーツのゲル造形物の直接造形が可能!従来のやわらかい素材では達成できない「水を含んだゲル」を使用することで、より生体組織に近い造形物を生成することができます。
  • ・解像度:500μm、ワークサイズ:300×300×300mm
  • ・硬さ柔らかさを変更できます。
  • ・複数の素材を同時に造形できます。
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産業技術総合研究所つくばセンター

企業を対象に、ハイブリッドセラミックコーティング技術を対象として、製品への適用の価値評価、試作などを実施。ユーザー、カスタマーからの提案持ち込みに対して、3D造形物へのコーティングによるデザイン及び機能向上の検証を事前に実施し、高付加価値が十分に見込める事案について試作検討を行うことで、効率よく適用の妥当性を判断できる。サポート体制として、ナビゲーターと支援ツールを配置。

設置ツール/技術名称 特徴
三次元形状物の常温・低温セラミックコーティングによる封止性、耐食性、表面高度、耐熱性などの向上
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横浜国立大学/神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)

横浜国立大学が開発している高精細・微細3D造形装置(普及型)を設置した試作ラボを開設。横浜国立大学・超3D造形ものづくりネットワーク(研究会)においてオープンイノベーションの場を提供。(KISTECに開設予定のFabLabに設置し、一般開放することも検討中)。企業での実用化に向けては、横浜国立大学に設置したマルチスケール型装置を活用した検討が可能。横浜国立大学の技術やノウハウを技術移転し、製品を製造する事業化までをサポートする。

設置ツール/技術名称 特徴
サブミクロンの加工線幅で微細な3D造形が可能な装置。企業や研究機関への普及展開をめざし、廉価・小型の青色半導体レーザーを採用。
従来法で造形が困難なマルチスケールの造形が可能な装置群を提供。サブミクロンから数10マイクロメートルの加工線幅で高精細な3D造形ができる造形装置(フェムト秒パルスレーザー方式および青色レーザー、紫外レーザー造形方式)。光ファイバを用いたマルチスケール造形装置(加工線幅1-980μm)。適用材料は、光硬化性樹脂だけでなくセラミックス混合樹脂も利用可能。
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豊橋技術科学大学/岐阜県セラミックス研究所

豊橋技術科学大学では、ナノ物質集積複合化技術研究会を通じて、勉強会を開催。また、機能修飾複合粒子製造システムによる材料開発を実施。H30年度には、日本有数の陶磁器産地である岐阜県にある岐阜県セラミックス研究所に普及型製造装置を設置し、企業への普及展開を図る。

設置ツール/技術名称 特徴
母材粒子に添加粒子を静電吸着させた集積粒子(複合粒子・顆粒)を連続大量生産できる世界初のシステム。ナノ物質を均一に導入できる究極の混合原料粉末を提供できる。粒子の混合割合は自由に制御可能。
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石川県工業試験場

中堅・中小企業への普及展開として、装置の製品化を検討している(株)村谷機械製作所と連携し、マルチビーム式直噴型
レーザーコーティング装置のテストユース、セミナー開催など実施。石川県外からの問い合わせも可能。

設置ツール/技術名称 特徴
微細・低歪な・高精度なレーザーコーティング技術を開発した。これによってこれまで適用されていなかった電子機器分野、医療機器分野などへの応用が可能になる。
高機能 (レーザー照射から相変化を考慮した溶融・凝固過程までの複雑物理を一気通貫評価)、汎用性 (任意の形状、境界条件、材質、レーザー照射条件などに対応)、多機能 (コーティング、溶接、溶断、穿孔、金属光造形に対応) を併せ持つ世界初のシミュレーションコード。利便性向上のため、マンマシンインターフェースも整備済み。
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大阪産業技術研究所

主に関西の中堅・中小企業への普及展開として、京都大学にて研究開発を進めているトポロジー最適化技術を中心に、成果のテストユース、セミナー開催など実施。

設置ツール/技術名称 特徴
グレースケール(実現不可能構造)や,過度に複雑な構造を持たない工学的に意味のある高性能で現実的な最適構造案を求められる構造最適化システム
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兵庫県立工業技術センター

地域に根差した神戸のラバー産業およびシューズ産業に着目し、テーラーメイド・シューズを先導モデルとして、神戸大学を始めSIP参画機関がラバーの3Dプリンタや設計ツールを開発。この普及展開のため、兵庫県立工業技術センターは、価値共創プラットフォームをセンター内にH29年度に開設。加硫ラバー用3Dプリンタを設置し企業でのテストユース、セミナー開催など実施。この他の成果として、個人適応設計ツールはH30年度設置予定、ポリウレタン造形用3DプリンタはH31年度設置予定、UV架橋ラバー用3DプリンタはH31年度設置を検討。

設置ツール/技術名称 特徴
・金型なしで架橋造形ができる世界初の実用加硫ラバーの3Dプリンタ
  • ・スマートフォンを使用してユーザの足を測定
  • ・ユーザの足の3Dモデルを生成
  • ・ユーザの3Dモデルと走行パターンに応じたシューズの提供
  • ・要求仕様に対するスマートファクトリとリンクした適切な価格と納期の提示
  • ・傾斜弾性率を有する3次元造形ができる
  • ・熱可塑性ポリウレタンに対し、永久歪、耐摩耗性に優れる
  • ・UV硬化型に比較し、破壊特性が圧倒的に優れる
  • ・金型なしで架橋(主に高分子化学においてポリマー同士を連結し、物理的、化学的性質を変化させる反応のこと)造形ができる
  • ・吐出積層・金型レス成形ができる未だ世界に前例の無い、光硬化型高粘度ラバー材料
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